アルファメッドサイエンティフィック株式会社はこのほど、ハイスループット細胞外電位記録システム「MED64 Presto」を開発。従来の「MED64」が持つ優れたローノイズ性能はそのままに、神経細胞ネットワークや心筋細胞を使用した試験管内での毒性試験や安全性試験、候補物質のスクリーニングにおける、高速かつ大量処理を実現します。当社は、今後さらなる普及が期待されるiPS/ES細胞由来の神経細胞や心筋細胞を使用した創薬スクリーニング・薬効評価に貢献する同装置の販売を、2017年4月から神経細胞向けに、10月からは心筋細胞向けに開始します。
販売開始 神経細胞向け 心筋細胞向け |
2017年4月 2017年10月 |
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近年の医療・創薬技術は、研究機器や医療機器の進歩とともに著しい発展を遂げており、ヒトiPS細胞の実用化に向け、創薬応用への関心が大きく高まっています。医薬品の有効性・安全性評価への応用は、創薬応用の中で最も重要な課題といわれており、また、承認済み医薬品における市場回収の問題を根絶するための国際的ガイドラインも構築されようとしていることから、細胞外電位記録システムの果たす役割は、より一層重要になってきています。
このような業界の動向を受けて当社は、細胞のシグナルとノイズを明確に切り分けて判断できる「MED64」の特性を継承し、スループットを大きく向上させたハイスループット細胞外電位記録システム「MED64 Presto」を開発しました。この装置は、市場ナンバーワンのローノイズ性能(1.2μVrms、他社比2分の1以下)※を誇り、未経験者でも簡単に細胞外電位応答を測定できる上、ユーザー視点から操作性を極限まで向上させた解析ソフトウエアとの組み合わせにより、信頼性の高い解析結果を得ることができます。
当社は、今回の「MED64 Presto」の発売により、「MED64シリーズ」として製品ラインアップを拡充し、需要の拡大が見込まれる細胞外電位記録システムのデファクトスタンダードを目指します。そして今後も、神経・心筋系医療の進展に貢献していきます。
※当社調べ
従来機種(64ch)の6倍ものマルチ電極に対応する、384ch ローノイズアナログアンプ(サンプリングレート 20kHz、分解能 16bit、384ch A/Dコンバーター搭載、USBでPCにデータ転送)を採用。プローブ装着部を一体型とし、温度制御用ヒーターを内蔵することにより、従来比3分の1のフットスペースを実現しました。
「MED64」のプローブと同様、ガラス基板にITOパターン、カーボンナノチューブ(CNT)電極を採用することにより、高品質で安定した測定が可能。また、神経系細胞に対しては、従来の白金黒電極よりも高い親和性を実現しました。先行して24ウェル(16電極/ウェル)デバイスを販売し、48ウェル(8電極/ウェル)、96ウェル(4電極/ウェル)も順次製品化する予定です。
選択した各ウェルおよび各電極の詳細波形表示機能を新たに搭載し、384chの波形同時モニターも可能。また、記録中でも、各ウェルの活動状況を色合いで判断できるヒートマップ機能やスパイク周波数表示など、基本的な解析結果をオンラインで確認できます。さらに、バースト解析など充実した解析機能を搭載している他、薬理試験に欠かせないCompoundメモ機能なども充実させています。
アルファメッドサイエンティフィック株式会社
Tel: 072-648-7973
URL: alphamedsci.com e-mail: sales-j@alphamedsci.com